音楽

ジャクソン・ブラウン&デヴィッド・リンドレー『LOVE IS STRANGE』

高校を出て、地元の県庁所在地に風呂なし四畳半の部屋を借り、フリーターやりながらバンドをやってた頃、キングビスケットレコードという、6、70年代ロックやソウル、ブルース、オールディーズポップスを中心にした品揃えの中古レコード屋によく通っていた…

ウィルコ・ジョンソンvsTheピーズ

28日恵比寿リキッドルーム、行ってきました。 ピーズのライブは久しぶりだけど、客がかなり若い。ウィルコと対バンなのに、同世代以上は全体の1割くらいしかいないんじゃないか? 男女比は5:5くらいだけど、昔にも増して野暮ったい客が多い。特に男。スポ…

Theピーズ『'09初夏盤』『3連ノリタね』『ゲロ犬ボーズ』『アル中』

夏になると、無性にロックが聴きたくなる。 僕は年齢や時期によって、聴く音楽がかなりガラっと変わる方なのだが(近年は、プライベートでは映画のサントラや歌謡曲中心)、やっぱり一番根っこには6,70年代のロックがあって、夏になるとざっくりしたギタ…

『この世界の片隅に 下』の感想と、清志郎の死について少し

自分がこんなにも、戦前の人々の思いや、暮らしぶりといったものに拘るようになったのは何故だろう。 幼い頃から、明治生まれの母方の祖母と同居し、両親以上に親しい存在だったことがまず大きいと思う。 加えて、個人の自由や平等というものが絶対の正義の…

『オグラBOX』を推薦します

はじめてオグラ君を見たのは、もう15年以上前の90年代前半。 今は亡き『シティロード』誌のデモテープ紹介コーナー「どっこい音自慢」に大学の後輩が取り上げられ、このコーナーの参加者が一堂に会した下北沢レッドホット(現在の251)でのイベントに出かけ…

ちあき!

昨年暮れにBSでやってた「歌伝説 ちあきなおみ」が地上波で放送され、やっと観ることができた。 ずっと大好きで、レコードではよく聴いていたんだけど...凄すぎて言葉が出ない。 音楽聴いて鳥肌が立ったり、涙が出たりっていうの、本当に久しぶりだ。 こんな…

『ノー・ディレクション・ホーム』マーティン・スコセッシ

わざわざ感想書くのも何だかな、って思ってたけどやはり態度をはっきりさせておこうと思う。 音楽云々以前に、俺は『ノー・ディレクション・ホーム』という映画を観てボブ・ディランというヤツが本当に大嫌いになった。 「激動の時代に翻弄された才能ある若…

END OF THE CENTURY

恥ずかしながら、去年の上映を見損ねて以来「どうせ必ず観るんだから」とDVD化後もそのままになってたラモーンズの伝記映画『END OF THE CENTURY』をようやく観た。 半端インテリの馬鹿礼賛とか、自称ダメとか鬱陶しくてかなわないけど、本物の馬鹿野郎って…

Theピーズ 2

昨夜(もう一昨日か...)も同居人に付き合って、下北Queにてピーズを見る(調度隣にウガンダ氏が居た)。 前回、というか彼らについて書く時は毎度「ヨレヨレオヤジ」っぷりをつい強調してしまいがちだけど、実のところピーズは、曲も詞も演奏も、今が一番背…

theピーズ at 千葉LOOK 

theピーズに夢中な同居人に付き合って、千葉LOOKくんだりまでライブに行ってきた。 遠くて疲れたけど、地方都市っていうのは街がひとまとまりにでかい分、いろんなものが雑然と存在していて、その風情がごちゃっと大味で、都内の生活が長い身には新鮮だし、…

『フェスティバル・エクスプレス』

その後、「かつて若き獅子たちが駆け抜けた昭和の面影はどこにもない」渋谷に移動し、シネセゾンで『フェスティバルエクスプレス』をようやく観る。 しかしジャニスの映画を公開後今までずっと観ずにいたとは、昔の俺からは想像もできない体たらく。 「フェ…

日本有数のギタリストの死

いつも、どうしようもないダメ者を愛で、甘やかすような文章ばっかり書いてると見られがちなのだけれど、実のところ俺自身がモノホンのダメ人間を許容できるような太っ腹かといえば、まったくそうじゃない。 むしろ、根が生真面目で、そのくせ頑固に自己完結…

id:qyl01021:20040921に触発されてリファ

…にしても自分の場合、いちばん中心的に聴いてきたのが遊佐未森とかZABADAK だったので、最初の最初から超俗的にツクリこまれた郷愁やイノセンスの層(「青き清浄の地」?)ががっちり固められてしまったおかげで、渋谷系アーティストたちが現実の儚さと隣り…

エンター ザ パンサー ライブ イン 2003

http://www.vap.co.jp/etpl/index.html http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0002ADJA6/qid=1092389774/sr=1-1/ref=sr_1_10_1/249-6507443-3150710 去年のショーケン復活LIVEがDVDになった。 http://d.hatena.ne.jp/bakuhatugoro/20031118 正直言って…

初夏あたりから、ブリジストンのCMで、ジャニス・ジョプリンのサマータイムが流れている。

このCM自体は、車の映像にジャニスって取りあわせがどうもミスマッチというのか、ロック世代オヤジのためのナツメロの一曲として適当にあてがわれてるくらいの印象で、どうにも広告臭さの方が前に出ていてもうひとつピンと来ないけれど、周りの反響を見る限…

先週24日は、

韓国からのバンドを招いたThe oyster and the flying fishのイベントに、東高円寺UFOclubへ。 とにかくこの日のUFOclubは音がでかくて、オイスターの演奏のカオティックな部分が際立っていて、よかった。 その辺の八百屋のおっちゃん、おばちゃんのような風…

先日の日記に、思い付きでつけたタイトルがきっかけで、

暗黒大陸じゃがたら(後にJAGATARA)の「南蛮渡来」を聴き返している。 20歳前後のある時期、このアルバムは本当によく聴いた。 ロックを聴きはじめた10代の頃は、ロックンロールのシンプルでスタイリッシュなカッコよさ、青春的なセンチメントや分かり…

昨夜は、800ランプ活動休止中、現在手回しオルガン抱えてソロ活動中の、オグラ君のLIVEを観に、新高円寺STAX FREDへ。

http://www.lilyfranky.com/reguler/ogura/index.html 彼は、いわゆる典型的な早熟の青春詩人タイプってヤツで、そういう意味では凄く完成度の高いことを若くしてやっていたのだけれど、その分才能が先走りし過ぎてスタイルやアイデンティティが早いうちに確…

Theピーズ 『アンチグライダー』

今、「こう思っている」ことを正当だと思っていいのかどうかわからないような、本当に何かの問題の渦中にいる時、人はなかなかそれを言葉にできないもんだ。 冷静に対象化して距離を取ることができないから、刺さった棘に手が届かずにいたずらにのた打ち回る…

劇伴ナイトにご来場いただきましたみなさん、ありがとうございました。

さすがに昨年のショーケン復活ライブの余韻も冷め、平常営業といった感じで、入りはもうひとつでしたが、マインドホースhttp://homepage2.nifty.com/mindhorse/管理人のザジさんはじめ、井上バンドのライブからの連日でお忙しい中駆けつけてくださったみなさ…

井上尭之バンド 新宿厚生年金会館

今回の井上尭之バンドは、昨年のショーケン復活の時のバックメンバーがそのまま移行した編成(オリジナルメンバーは速水さん一人)だったので、正直、旧作もかなり80年代のフュージョンっぽいアレンジを施されてるんだろうなあ、と覚悟して臨んだんだけれど.…

貧しく孤独だった時代を、少しの気負いもなく淡々と語りながら、井上尭之はやわらかく笑いかけた。 その笑顔を見ながら、私は長い間の謎が解けたように思った。自分の作品で恐縮だが『寺内貫太郎一家』や現在放送中の『前略おふくろ様』−この二つの音楽だけ…

土曜の夜は、バブルガムナイトのフライヤー折り込みを兼ねて、

マモル&デイビスhttp://www1.odn.ne.jp/davies/の新曲発表ライブに、西荻窪へ。 場所が、3、40人も入ればいっぱいになるような小さなパブで、音量絞っての、ギター、ベース、パーカッションという編成だったのだけど、いやいや、まごうかたなきロックンロー…

ここのところずっと、オスっぽい方向の興味に邁進していた反動の表われだろうか、

急にプリテンダーズが聴きたくなり、近所の中古CD屋に走った。 同時に、先日の来日公演を、多忙と金欠で断念してしまったことが、激しく悔やまれる。 4枚目あたりまでのオリジナル盤や、シングルズは持っていたはずなんだが、昔誰かに貸し出したっきりでこと…

80年代末、本当の意味でバンドブームの「ダサイ等身大」を色あせさせてしまったのは、

商業主義よりも、渋谷系の豊かな洗練とスタイルだった。 自分にとっての憧れやリアリティが目の前の現実とずれてしまった時、それでも自分の納得を誤魔化さず貫き、模索し続けようとする信仰の名前が、我々にとっての、そしてアイデン&ティティで描かれる「…

アイデン&ティティ(田口トモロヲ監督)を観た。

共同体への適応や成り上がりにきっぱりとまい進するだけのハングリーさもなく、あらゆることに穏当な距離を取れるだけの豊かさによる余裕も無い。ロックを音楽としてだけでなく、アイデンティティの別名として目指した世代としては、他人事として距離を取れ…

と、いうわけで、『バブルガムナイトvol.2』開催決定!

2月14日(sat) 高円寺ROCK YA! DJ サカイユン(wrinkles) ナミキエミ(wrinkles) ばくはつ五郎(線引き屋) スズキマサル(マモル&デイビス 、ペリカンオーバードライブ) 詳細は追って、ここか線引き屋HPで告知します。 乞う、ご期待!

ザ・オイスター&ザ・フライング・フィッシュのライブを見に

夕方から梅島ゆーことぴあへ。 彼等が大阪のショーケン復活前夜祭に出演したことからショーケンファンサイト周辺との交流ができて、前後はちょっとしたオフ会状態だった。 ライブはマイペースに我が道を行く、いい意味で肩の力の抜けたサイケバンドといった…

すっかりこちらでの告知が遅れてしまったけれど、

骸吉君もふれているように、線引き屋HPの方に、奈落君とのヤンキーロック特集校了記念対談をUPしました。 題して「横浜銀蝿と身分制度」。 なんのこっちゃい?ってタイトルだけど、図らずもお題の枠を大きく超えて、このところ我々が考えてることの中間総括的…