2009-01-01から1年間の記事一覧

私的ベストテンとご挨拶

元線引き屋の友人たちとやっている、年末恒例今年の私的オールジャンルベストテン。葦原骸吉君のベストテン http://d.hatena.ne.jp/gaikichi/20091231 奈落一騎君のベストテン http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1372944329&owner_id=155702&comment_count=8 …

映画ゼロ年代ベストテン

「男の魂に火をつけろ!」さんの企画。 うっかり〆切り忘れてて、危うくやり過ごすところだったが、乗らせていただきます。 http://d.hatena.ne.jp/washburn1975/20091108 取るものも取り敢えず、咄嗟に思いつくままに。 1.ロッキー・ザ・ファイナル これ…

宇宙戦艦ヤマトのこと

『宇宙戦艦ヤマト 復活篇』、日劇の周囲に列を作って徹夜…まではしないまでも、初日に駆けつけてみると物凄い長蛇の列(みんなの目当てはほとんど『ワンピース』)。一時間半余裕を持って行ったのだが全く足りず、イレギュラーな人手に劇場の誘導措置も遅れ…

11日追記 『マイマイ新子』と『赤毛のアン』

マイマイ新子との出会いのきっかけを作ってくれたid:Dersuさんが、レビューの後半部を加筆されていて、大変面白く読んだ(彼のものだけでなく、web上に次々にupされている感想には、自身の根本を見つめるような刺激的なものが多い)。 http://d.hatena.ne.jp…

マイマイ新子と千年の魔法

いつも愛読しているこちらhttp://d.hatena.ne.jp/Dersu/20091202のブログの、異様に熱の篭ったレビューが気になり、今週末の上映終了を前に、新宿ピカデリーにて駆け込み観賞。 昭和30年代の山口県の田舎を舞台に、土地の小学生と東京からの転校生の女の子二…

『母なる証明』

僕には、とにかく韓国のお国柄や人情、歴史、風俗といったことへの知識がまったく足りない。 だから、たとえば『殺人の追憶』を観ていても、あのアバウト極まりない警察の捜査風景の描写が、どの程度リアルなものなのか、それともポン・ジュノ監督の志向(あ…

イベント告知&裕也さん本2冊

吉祥寺のサブカル古本屋「すうさい堂」さんのイベントで、久しぶりにDJやります。 11月22日 @吉祥寺ワルシャワ/フォースフロア スナックすうさい堂 賭無蒼夜(とむそうや) 19:00 -23:00 チャージ500円+1ドリンクDJ 人斬り五郎 すうさい堂(昭和ロック) …

きらたかし『ケッチン 1』

のべつだらだらと繋がってる感じに抵抗があったり、何より細かく書き込むのが面倒くさそうで、ツイッターには二の足を踏んでいるのに、友達への返信をちょこちょこ書き込んでいるうちに、mixiボイスの方は結構常用するようになってしまった。こっちも当初は…

『TAJOMARU』

上映終了直前駆け込み観賞。東映撮影所隣のシネコンで、客席は自分以外に一人だけ。散々な評判ばかり聞こえてきていたが、案外そんなに印象悪くなかった。ただ、宣伝の方向は思いきり間違ってたと思う。「ブレない男の生き様」どころか、育ちの良さから自然…

「ショーケン」という孤独

http://www.tvlife.jp/news/090912_02.phpどうも、一つ前の日記では、きついことを書きすぎてしまったかもしれないと、ちょっと反省している。 阿久悠が、日本人の「含羞」と「節度」を丁寧に歌い込んだ「時代おくれ」を、ショーケンが自身の復帰と、世間向…

時代おくれ?

http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2009/09/11/04.html http://news.goo.ne.jp/article/sanspo/entertainment/showbiz/120090911004.html?fr=rk最近のショーケンの復帰への旺盛な意欲はファンとしては素直に嬉しいし、『時代おくれ』は本当に大…

関連メモ 「シナリオ」73年10月号 笠原和夫『仁義考』より

海軍の町呉に、「カシメ」という職業があった。造船所や工場の鉄柱を組み立てる時、接合部分を鋲で締める仕事である。今は溶接とかボルト締めになったので、カシメ業も衰退してしまったが、戦前は下請けの「アナヤ」なども含め数百人の若衆を抱える大一家だ…

小林まこと『関の弥太ッぺ』 佐藤忠男『長谷川伸論 義理人情とは何か』

恥ずかしながら、原作の長谷川伸の戯曲を読んだことがなかったのだが、かつての東映での山下耕作×中村錦之助による映画化作品に比べて、冗長な「泣き」の場面を整理して、爽やかな男らしさに的を絞った描き方で、行間を語り過ぎない、リズムとテンポが心地い…

続『サマーウォーズ』について(または「あなたに褒められたくて」)16日追記

上では、「細田監督はじめ製作者たちは、実は田舎や大家族を描くこと自体に、強い思いを持っていないんじゃないか」という書き方をしたけれど、数日感想を反すうするうちに、少し考えが変わってきた。 彼らはもともと、かつての地域共同体や大家族に思い入れ…

サマーウォーズ(または『緋牡丹博徒』の復活!)

世評の高かった細田監督の前作「時をかける少女」に、フラットな人間特有の思い上がりのようなものを感じ、自分が大事にしている部分でかなり重大な違和感を持っていたので、それなりに身構えた観方をしていたはずなのだが、いやいや…見事にやられました。 …

「男一代菩薩道2〜佐々井秀嶺44年ぶりの帰郷〜」

12日深夜 02:38〜03:38 フジテレビ「NONFIX」にて放映。 http://wwwz.fujitv.co.jp/nonfix/library/2009/586.html 護国寺の来日講演会行けなかった方、当ブログでの紹介で多少でも興味をもたれた方は、是非。 http://d.hatena.ne.jp/bakuhatugoro/200906…

平凡倶楽部 「戦争を描くという事」 こうの史代

http://blog.heibonsha.co.jp/heibonclub/000156.html 「ところで私は戦争ものが大嫌いだ。しかし見たくもないままでは描けないので、自分で何故嫌いなのか考えてみることにした。でまず思ったのは、つじつまが合わないように見える。そして、不自由である。…

あのふざけた中産階級のガキ共をぶちのめすために

「問題のある人物や組織でも力を持っていれば後難を恐れて見て見ぬふりをするか、時には持ち上げる。そのくせ国家権力のお墨付きを得たとたん各社横並びの袋叩きに転じる。権力のチェック機能であることを自ら放棄し、進んで権力の大衆操作機能であろうとす…

レスラー

テアトルタイムズスクエアにて、公開終了間際の滑り込み鑑賞。 僕の周りでは、大方の映画ファンの熱狂の一方で、プロレスファンが一様に微妙な表情を見せている本作ですが、どちらかというと前者寄りの自分にとっても、もうひとつ釈然としないものが残る内容…

ウィルコ・ジョンソンvsTheピーズ

28日恵比寿リキッドルーム、行ってきました。 ピーズのライブは久しぶりだけど、客がかなり若い。ウィルコと対バンなのに、同世代以上は全体の1割くらいしかいないんじゃないか? 男女比は5:5くらいだけど、昔にも増して野暮ったい客が多い。特に男。スポ…

百姓! 田んぼの真ん中行って耕耘機でも乗ってろ!!(追悼 山田辰夫)

このところ本当に訃報続きで、たとえ特別な思い入れがなくても、顔や作品をよく見知った人が次々にいなくなるのは寂しいものだけど、今日ばかりは本当に哀しい。 つい先日、久しぶりにDVDで「狂い咲きサンダーロード」観返して、ボロボロの体をバイクに縛り…

Theピーズ『'09初夏盤』『3連ノリタね』『ゲロ犬ボーズ』『アル中』

夏になると、無性にロックが聴きたくなる。 僕は年齢や時期によって、聴く音楽がかなりガラっと変わる方なのだが(近年は、プライベートでは映画のサントラや歌謡曲中心)、やっぱり一番根っこには6,70年代のロックがあって、夏になるとざっくりしたギタ…

7日追記

http://d.hatena.ne.jp/FUKAMACHI/20090705 是非、上の『赤灯えれじい 東京物語』のレビューと合わせて読んでいただきたい、「深町秋生ベテラン日記」より衝撃の力作論考。 現代日本でも核家族化に歯止めがかかり、派遣労働の是非が問われるようになっている…

赤灯えれじい東京物語

『赤灯えれじい』連載終了後、ヤンマガ誌上で断続的に発表されていた、サトシとチーコの過去や後日談を描いた番外編が1冊にまとまった。単に物語を読むということを超えて、彼らには同時代を生きる隣人という親しさを感じるので、何だか久しぶりで友達に会う…

音楽日記 もう一つ(25日追記)

先日、友人の「サンデーまさかり」改め「日本ミュージック」のライブを観に、下北のモナレコードに行ってきた。 まさかり君を見るのはほぼ一年ぶりだったが(ライブハウスに足運ぶこと自体かなり久しぶり)、彼曰く憧れのモナレコード初出演だったこともあっ…

ペリカンを捕まえてサマソニに行こう!

友人達がやってるペリカンオーバードライブというバンドが、サマソニに応募しました。 マージービートから、ニック・ロウ、デイブ・エドモンズといったパブロック勢、それに僕も大好きなプリテンダーズあたりのセンスを受け継いだ、王道ブリティッシュビート…

ハゲタカ 劇場版

いろんな意味ですごく難しい映画だった。 「現実全体の広がりと重量を、正確に映画に写し取ろうとして視点を盛り込みすぎ、逆に散漫に破綻してしまった」というのが端的な印象なのだが、それは単に構成ミスとか時間枠の限界ということだけでなく、もっと根深…

男一代菩薩道!

学校の世界史では「滅びた」と教わったインドの仏教が、今、「不可触賎民」と呼ばれ虐げられてきた人々を中心に、一億人を超える信徒を獲得して勃興しつつあることを、どのくらいの方がご存知だろうか? そしてその動きの中心にいるのが、佐々井秀嶺という日…

『青春少年マガジン1978〜1983』小林まこと

このところ、マンガ家と編集者のトラブルがよく取り沙汰される。 出版業界というのは、傍目に派手なイメージと違って実は小さな産業だから、明文化された契約やルールよりも、個々の現場の慣習、情実によって回ってきた、古い体質の社会だ。僕ら、出入りの零…

清志郎の「JUMP」

清志郎についても、少し追記。 元有頂天のケラが(と書いた方が、今の名前よりも自分には馴染みが良い)ブログで、「彼の歌う「スローバラード」がある時期から以前ほど切実に響かなくなってから、あまり清志郎を聴かなくなった」「彼はこれ以上ないくらい世…