2006-01-01から1年間の記事一覧

帰省とスプリングスティーン

外の街路は 実態と幻想の間 死のワルツを奏で燃え上がっている ここの詩人たちは 何も書きはしない ただ距離を置いて眺めているだけ でも夜が核心に近づくと 手を差し出しその瞬間をつかみ 正直な立場を主張しようとする でも結局彼らは死ぬこともできず 傷…

鉄の悪魔を叩いて砕く!

カートゥーンネットワークでやってる『新造人間キャシャーン』の再放送(って言い方、ケーブルだとおかしいか...)に思い切りはまっている。 キャシャーンは小学生になるかならないかくらいの時に本放映で見ていて、当時から物凄く好きだった。ただ、さすが…

最近出た仕事など

●KKベストセラーズから出てる『CIRCUS』という男性誌で、「30代のオレたちが熱狂した角川映画クロニクル」という小特集を奈落一騎君と一緒に書いています。http://www.kk-bestsellers.com/magazine/circus/index.htm ページ数の関係もあって、各作品の解説を…

追記

いろいろ感想見て回ってみると、山崎にストレートに憧れる声が多くてちょっと驚く。大学生向けの尊敬する企業家アンケートで、逮捕後の今も堀江が上位につけていたのと合わせて印象的で、ちょっと複雑な気持ちになる。 同様の印象は、ドラマの製作者にもちょ…

「光クラブ」のドラマ

「ザ!世界仰天ニュース 緊急特別版 落ちた偶像 光クラブ事件」を観る。 バラエティー枠内でのやっつけ企画だろうとあまり期待せずに観たら、結構気合いが入った作りで楽しめた。 実話再現ものだから当たり前と言えば当たり前だけれど、ピカレスクロマンとい…

映画三国志 90年日本テレビ 脚本笠原和夫 演出舛田利雄

90年に金曜ロードショー枠で放映されたらしい、笠原和夫脚本、舛田利雄演出による、岡田茂東映相談役の半生記のドラマ化。自分は存在をまったく知らず、別件のネット検索中たまたま発見。大下英治による原作も未読。 製作時期も時期な上、主演が中村雅俊だっ…

『新宿アウトロー ぶっ飛ばせ』(70年日活 監督 藤田敏八)

このところ、渡、渡瀬兄弟の映画ばかり観てる気がする。 (この二人の共演、映画だけじゃなく雑誌の対談企画なんかでもまったく見たことがない気がするんだけど、何か事情があるんだろうか?) 中でも渡主演の日活ニューアクション『新宿アウトロー ぶっ飛ば…

高木彬光シリーズ 白昼の死角

週遅れの話になってしまったが、週刊新潮の中吊りコピーに「大目玉を食った村上世彰」とデカデカとあって、これが何だか凄く嫌だった。 偏屈保守オヤジ層御用達の週刊新潮が村上やホリエを叩くのは当然だとしても、主語の無い表現に何とも大衆的なみみっちさ…

素晴らしき日曜日(47年東宝 監督 黒澤明)

正直、構えの大きさとパワーに圧倒されこそすれ、決して黒澤映画のファンとは言えない。 むしろ、「どうだ!」と言わんばかりの大仰な演出に、これ見よがしな高飛車さを感じて、苦手だったと言っていい。 ストーリーも、その多くは映画が最大公約数にとって…

笠原和夫の遺作

笠原和夫最晩年の未映画化シナリオ『仰げば尊し』を読む。 昨年、笠原真喜子さんに取材した時、自腹で映画化権を買い取り、一度企画が流れた後も自身で監督するプランを持っていたとの話を伺っていたし、『昭和の劇』でも「僕は本来、こういうのをやりたかっ…

代々木ブルース

mixiの工藤栄一コミュで知り合った廣田正興監督のデビュー作『代々木ブルース』の試写を観てきた。 監督曰く、70年代日テレ火曜9時のアクションドラマの最終回をイメージして作られた「男のファンタジー(ソフトアクション、ハートボイルド)60分!昭和探…

『チ・ン・ピ・ラ』(84年 監督川島透)

CSで久しぶりに、柴田恭兵とジョニー大倉の『チ・ン・ピ・ラ』を観た。 80年代邦画のベスト50を作って以来、猛烈に記憶が蘇ってずっと観たかったので、まさにグットタイミング。 俺はやっぱり、この映画は好きだ。 好きというより、愛している。 何かと言…

名花

最近出た『ロマンポルノ女優』(早乙女宏美 河出文庫)http://www.kawade.co.jp/np/isbn/4309481566を読んでいて、かつて芹明香ファンによる『名花』というミニコミが存在していたことを知り、検索かけまくってネット古書店にて3号を発見。 32ページほど…

濡れた荒野を走れ(73年日活 監督澤田幸弘 脚本長谷川和彦)

このところ、チャンネルnecoでの神代辰巳のデビュー作『かぶりつき人生』放映、そして未ソフト化作品多数を含む今回の日活ロマンポルノ大量DVD化で、当時いろいろ物議をかもしたらしいゴジ脚本の『濡れた荒野を走れ』も観ることができたりと、まったく凄い時…

mixiで「8、90年代邦画ベスト50バトン」という遊びをやってたところ、バトンを回したぜんば氏がご自分のブログで公開していらっしゃる。http://zenbar.seesaa.net/ その他受け取ってくださったみなさん、ぜんば氏と同じく実作者であり、映画批評サイトINTROh…

スタジオジブリと村上春樹

ガルシアの首君へのコメントに加筆、UPしました。http://d.hatena.ne.jp/headofgarcia/20060322 村上春樹の当時の「打ち出し」には、全共闘に限らず、ある場が逆らいがたく一色に染まってしまうような脅迫的な空気に対して、個人的な趣味性や感覚を対置した…

そう言えば

阪本順治は、今でも辰吉の練習にキャメラ回し続けてるらしい。最後までとことん付き合いきるつもりみたいだ。 間違いなく、今後一番楽しみな映画のひとつ!

誰の為でもない

先日の亀田興毅の試合は結構な視聴率だったらしいけど、あのビッグマウスが引っかかってか、俺の周りには三兄弟苦手って人が多い。でも、それを言うなら辰吉あたりだってデビュー時から鼻っ柱の強さは相当だったし、こういうタイプは支持3反発7くらいの割…

木村一八vsカバンモチ・COM

また不良の肩持つのかよって言われそうだけど、木村一八の日本刀不法所持の件。 特別ファンってわけじゃないけど、しょうがねえなあ、でもらしいなあって妙な安定感!?を感じる事件。現在住所不定で、車であちこち転々としてたってのも泣かせる。 『いつギ…

ダンカン

ケーブルに入ったせいで、もともとほとんど観なかった地上波と本当にご無沙汰になりつつあるんだけど、おかげで何かの拍子に観るともなしに観た番組が、変に新鮮に感じられたりも。 日曜の午前中、爆笑問題が司会やってるニュースバラエティみたいな番組(「…

たけしと「ロック」

相変わらず、たけしの記事など諸々読み直したり、映画を観返したりしている。 個人的にここ数年はいろいろあったので、当時と感じ方が変わってるかなと思い、『HANA-BI』を観直してみたが、やっぱり駄目だった。 自分は決して事故前の彼の映画の「明るい虚無…

ちあき!

昨年暮れにBSでやってた「歌伝説 ちあきなおみ」が地上波で放送され、やっと観ることができた。 ずっと大好きで、レコードではよく聴いていたんだけど...凄すぎて言葉が出ない。 音楽聴いて鳥肌が立ったり、涙が出たりっていうの、本当に久しぶりだ。 こんな…

松本清張スペシャル『指』 『戦国自衛隊』 『野性の証明』

発売心待ちにしていた、ショーケンLIVEDVD2枚が未だ届かず。 それ程の人気商品とも思えないのに(非常に残念至極なことですが...)、最近のアマゾンの遅配はちょっと度が過ぎてるところがあるんじゃないか。 どんな商売にしろ、一人勝ちってのは、あんまり…

翼なき野郎ども

日曜日深夜、友人達のDJイベントに参加。 その後、例によって翌日夕方まで呑み続けてしまったんだが、そこへ急に彼らとも共通の知人である女子から電話。 確か以前日記でも書いたことのある、造形作家の彼女だ。 ハングリーで誇り高く、孤独癖のあるヤツなの…

たけしとジブリ

>彼のまとっている「リアルな貧しさ」が、当時の自分にとってはあまりにも日常の風景でありすぎたからだ。http://d.hatena.ne.jp/bakuhatugoro/20060217 以下は、『HANA-BI』のベネチア受賞の便乗企画で出た『コマネチ!』に中野翠が寄せている一文、『やっ…

メモ

歴史を紐解くまでもなく、神(愛)とヴァイオレンス(破壊)の葛藤は、人類が生存を続ける限りエンドレスに繰り返される人間の真実である。その争いは絶えず揚棄された神(愛)を生み、その神(愛)がふたたび新しい反逆者を生む。といって、ペシミズムに陥…

ビートたけしの昭和

『キャプテン』からの連想で『キッズ・リターン』を思い出して以来、ずっとたけしが気になって、「宝島30」創刊号の、吉田司によるインタビューや、「ナンバー」の辰吉vs薬師寺戦の号を引っ張り出して読んだりしている。 特に「宝島30」の方は、当時も本格的…

『ノー・ディレクション・ホーム』マーティン・スコセッシ

わざわざ感想書くのも何だかな、って思ってたけどやはり態度をはっきりさせておこうと思う。 音楽云々以前に、俺は『ノー・ディレクション・ホーム』という映画を観てボブ・ディランというヤツが本当に大嫌いになった。 「激動の時代に翻弄された才能ある若…

映画『パッチギ!』監督 井筒和幸

mixiの方でやりとりした文章を、こちらにも転載します。 以前虎ノ門で井筒が『誰も知らない』観て、「いい気なもんだね!」「ちゃんと怒りを表明するべき!」と激怒していたことがあって、これはそうした浅〜い「「ボクはわかってる」への怒りを込めたアンサ…

『かぶりつき人生』 68年 神代辰巳監督 

神代辰巳監督デビュー作『かぶりつき人生』を、遂にケーブルにて録画、観賞。 冒頭、物陰から覗く目を写した粒子の粗いモノクロ写真にかぶるボサノヴァ調のテーマ曲(!?)が おとこはおとこ おんなはおんな みんなはみんな と、いきなりクマシロで掴まれる。…