2004-03-01から1ヶ月間の記事一覧

覚え書き

尾崎仕事の最中だが、彼の死の翌年の夏に発表された吉岡忍『放熱の行方』(講談社文庫)http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/406273303X/qid=1079941216/sr=1-2/ref=sr_1_8_2/249-3181248-6972303から、同時代の空気とディティールを背景に、彼を捉え…

アヌトパンナ・アニルッダの『ラッパー慕情』評。唸りました。

http://members.at.infoseek.co.jp/anutpanna_/index2.htm てとこで、そろそろ尾崎仕事が本格化してきたので、しばらく日記滞りがちになるかもしれませんが、ご容赦を。

ラッパー慕情

http://d.hatena.ne.jp/TomoMachi/20040309 いやぁ、はっきり言って舐めてました。 凄い映画だった。 神代辰巳の映画を初めて観た時と同じようなショックを受けた。 出口なし。あってもそこには行きたくない。 そのくらいなら、このままでいい。 行きたいと…

活字の『近代麻雀』復刊

http://kinma.takeshobo.co.jp/bekkin/http://www.asamiryo.jp/book52.html 目玉はやはり、阿佐田哲也単行本未収録『雀師流転』の連載と、井上志摩夫『バイニン変遷図』。 いつものといえばいつものアサテツ節だけど、 「玄人なら少々傷ついても逃げないから…

サイバラの話を別件でお茶濁したら、「ヘタレ」とお叱りを受けてしまった...

元はと言うと、書架の整理中に放り出されてた『晴れた日には学校を休んで』を、たまたま読んだ同居人の、この人「私いい子じゃないのよ」っていうことで、別のところでいい子になろうって計算してるよね、本当はこの人全然少数派じゃない」という感想を聞い…

円還の閉じた世界に風穴を

さんざん引っ張ってきてしまいましたが、サイバラについて書くのはとりあえず止めておこうと思います。 「私は普通のいい子じゃないのよ」と上手に主張することによって意識的に別の層に媚びていい子になる、もっとシンプルに言うと、わかりやすい弱者になる…

昨夜は、800ランプ活動休止中、現在手回しオルガン抱えてソロ活動中の、オグラ君のLIVEを観に、新高円寺STAX FREDへ。

http://www.lilyfranky.com/reguler/ogura/index.html 彼は、いわゆる典型的な早熟の青春詩人タイプってヤツで、そういう意味では凄く完成度の高いことを若くしてやっていたのだけれど、その分才能が先走りし過ぎてスタイルやアイデンティティが早いうちに確…

ウエイン町山氏による『ラッパー慕情』(藤原章監督)の感想が最高。

http://d.hatena.ne.jp/TomoMachi/20040309 「温泉芸者シリーズ」観終えたら、早速オービスで借りてこよう。 ただ、 あの頃の香港台湾製クンフー映画の主人公は、「おれはクンフーで強くなるんだ」というだけで、30近くになるのに定職もなくフラフラしていた…

「言葉」のない者が発した叫び

某誌の次号特集が尾崎豊に決まり、正直おもいきり気分が重い。 人気やネームバリュー、日本のロック史の中での実際の存在感の大きさ(いい意味でも悪い意味でも)に比して、これだけ特集時期が遅れたことからも明らかなように、出版や音楽マスコミの当事者に…

ショーケン主演作を、片っ端からTUTAYAで借りて来て見直しているついでに観た、83年の水谷豊主演作。監督工藤栄一。

http://www.jmdb.ne.jp/1983/dg003530.htm 水谷豊は、粗大ゴミ引き取り業者で運転手をやっている、都会の一人暮らしの若者。冒頭、後輩の島田紳助と馬券のやりとりしてるシーンから、冴えないブルーカラーの日常を優しく描かせて並ぶもののない工藤栄一のテ…

Theピーズ 『アンチグライダー』

今、「こう思っている」ことを正当だと思っていいのかどうかわからないような、本当に何かの問題の渦中にいる時、人はなかなかそれを言葉にできないもんだ。 冷静に対象化して距離を取ることができないから、刺さった棘に手が届かずにいたずらにのた打ち回る…

祭ばやしが聞こえるvol.3 「劇伴ナイト」

http://www.axcx.com/~sato/senbikiya/event0228.html

バブルガムナイト2 恋の呪文はスキトキメトキス

http://www.axcx.com/~sato/senbikiya/event0222.html

河出ムック 武田百合子 面白い。

読み終えてしまうのを惜しむように、少しずつ、ゆっくりじっくり読んでます。 百合子さんの書く文章は、あれこれ批評を加えたり、感想を言ったりするのが野暮で、ただただ面白がり、感心し、楽しく意表を突かれたい、誰かとそれを分かち合うにしても、「ほら…