親愛なる者へ

どうしようもない性分でもあり、いくらかは職業病でもあるのだろうけれど、自分の好きな世界に浸り、好きな人と話しているととても心が落ち着くのに、どこか宿題を放ったらかしているような気持ちになって、辛い人や辛いニュースが気になってしまう。気にしたくなってしまう。しかし、そういう方向を向き、発言もすると、積極的に発言している人達は、自分の恨みや哀しみにだけ凝り固まりしがみついているか、立派で恰好いい気持ち良くて評価もされることを言おうとしている人ばかりが目立って、いずれにしろ心が塞ぎ、うんざりしてしまう。自分の寒さばかり言いたがるか、とにかく寒いものから逃げてしまうかで、どこまで負い目を意識するのが嫌で、自分ばかりなんだと思ってしまう。自分の無為無力を棚に上げて、肩を持ちたくなる人がいないことに、我が儘にがっかりしてばかりいる。