2004-01-19から1日間の記事一覧

最後に気になった点。

しかしながら、こうした四方田氏にして尚、「思想」や「文学」が絶対的なものとしての意味と威厳を残していて、それに携わる者が「選ばれた者」「前衛」としての矜持を持っていた時代とその終わりを体感した自身の体験を「絶対視」しすぎているように俺には…

「本当のこと」が無くなったということは、つまり神であれ思想であれ「自分」より大きなものを信じ、畏れる気持ちが無くなった、ということだろう。

人間、誰しもある年になれば、どうしても守らなければならない秘密というのはあるわけで、「本当のことはもうない」という言い方自体が、僕は文学的なレトリックだと思います。 日本のフラットな中産階級の中では一時的に見えなくなったと言えるかもしれませ…

新潮2月号 四方田犬彦、坪内祐三の対談『1968と1972』を読む

90年代前半、四方田氏の「SPA!」の連載や「ガロ」の日記を愛読していて、知的好奇心の窓口としてかなり影響を受けていたが、今回も好奇心を刺激される雑誌的煽りセンス満載の内容。 68年当時、現代詩が若者にとって最も切実な文学だったことは、我々世代の多…

旅先にて覚え書き

同居人の実家詣を兼ね、北海道旅行中。 自由業は基本的に年中無休、オンとオフの区切りの付き難いのがストレスの種なのだが、旅に出ると半ば強制的に情報がカットされるのが助かる。ネットも最低限の連絡以外ほとんど開かなかったので、この日記もしばらく滞…