『スティール・ボール・ラン』荒木飛呂彦


ようやく単行本で通読。

「東洋人が犬を殺してナベで煮て食ってます
フランス人の男女がオッパイとかチンとか丸出しで
ビーチに寝そべっているしケンカになりそうです」


「どーしても犬を食うとか 下半身を出すとか
そーゆーことをしなきゃあならないのか尋ねるんだ
そしてやめなかったら
即刻追い出せ!
その国の習慣や宗教に関わる事なのかもしれんが
知ったことかッ!


このビーチにいる限りは『ルール』はこのわたしだ!」

いいかよく聞けッ!
真の『失敗』とはッ!
開拓の心を忘れ!
困難に挑戦することに
無縁のところにいる者たちの事を言うのだッ!


このレースに失敗なんか存在しないッ!
存在するのは冒険者だけだッ!


この時世だからこそ、敢えてアメリカと民主主義の、乱暴だけど明快な初心に光を当てたかの、心意気の滲むセリフの数々にシビレる!
(2巻巻末の、スティーブン・スティールの経歴の場当たりなインチキ臭さが何ともイイ。ちょっと庚芳夫を連想した)
久々の、血沸き肉踊る王道少年マンガ


ただ、最近はまたいつものスタンド合戦になっちゃってるみたいで残念。
多少休載挟んだりしてもいいから、これは丁寧に仕上げて欲しいところ。


スティール・ボール・ラン (1) ジャンプコミックス

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