野上版「大和」新たなる真実!


そして、野上さんにシナリオの感想をお伝えしたところ、立場の複雑な俺に対しても、大変丁寧真摯な返信をいただきました。
そして!
下のエントリで引用した下士官と娼婦のやりとりについて、当初野上さんが考えられていたより生々しいプロットについて教えていただいた。
私信ながら、ここは原文をそのままみなさんにお伝えして、戦争映画への想像力の一助としていただきたい。

映画では、森脇と文子のシーンが残っているそうですが、文子が娼婦でなく芸者になっているそうですね。
芸者ではダメです。ぼくは初めは朝鮮人の娼婦にしたくらいです。ぼくがどうしてここに執着するかというと、森脇は母子を見て、あいつらにはアメリカ野郎の指一本さわらせない、これでやっと死ぬ気ができたと、出撃直前、親友の荒木にいうのですが、これを書きたかったのです。


これは、正に野上版「やくざの墓場 くちなしの墓」じゃないか!
これを差別とか、戦争賛美とか感じてしまうだろう、現在の「自称リベラル」連中のリテラシーとやらってのは、一体何なんだろうか(野上シナリオを「古臭い反戦映画」などとみる右連中も同様)。


不条理だ...