2023-04-20から1日間の記事一覧

アピールを急がない静かな地声

このところ、7、80年代頃の古い文芸誌に載っている作家のエッセイを、暇暇に拾い読みしている。物語や起伏の無い身辺雑記や随想風のものが多く、当時作家達の年齢が全体に高齢だったこともあって、戦後間もない頃に比べて今の文学は、どうしてこう退屈なのだ…

物事に完全な解決も解答も無いけれど、共通の原っぱはいつだって持てる

福田恆存の言う「横丁の蕎麦屋を守る」というのは、ある特定の場所や伝統を守るということだけでは無いと、自分は応用問題のように考えている。そうでなければ、何代も同じ家業を受け継ぐといったことが難しい、対欧米という外的条件に迫られて急激に変わら…