観ていて腹の減る映画
那須博之監督、亡くなられましたね。
最近は『デビルマン』の出来を叩かれたりしてたけれど、実は結構好きでした。
(デビルマンに関しては、東映独特の「面白くなるかどうかは時の運」的などんぶり勘定が、原作の生む求心力と不幸な出会い方をした結果という気がします。ただ、今回は不幸な出会いだったけど、こうした「どうだっていいや」的な気分が、東映作品にある種の風通しのいいボンクラテイストを生んできたことも事実だと思う)
といっても、ちゃんと観てるの『ビーバップ』のシリーズくらいなんだけど、下品さと甘酸っぱさのブレンド加減が絶妙で、鈴木則文監督の後継ぎ(はちょっと言い過ぎかな...)だと思ってました。
奥さんのシナリオもここでは良くはまってて、まさに『トラック野郎』プラス『パンツの穴』テイスト。
僕の映画の評価基準のひとつに「観ていて腹が減る映画」っていうのがあるんですが(実際、昔の東映任侠路線の上映館なんかでは、売店で食い物がよく売れていて、これが結構な副収入になっていたようです)、『ビーバップ』はまさに「腹の減る映画」ド真ん中。
デブの金太郎が、汗だくになりながらギョーザ食ってるシーンとか、最高でした。
そういえば最近、気持ちよく飯食うシーンが入ってる映画って少ないな...
那須監督、ありがとうございました。
心よりご冥福をお祈りいたします。
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