スカパーで録画した70年代ドラマの貸し借りをしたり、

時々集まってはガンダム話をしたりといった、趣味の部分で繋がっている2人の友人以外は、それぞれ7、8年ぶりの顔合わせ。さすがにこれだけブランクがあると、特にこちらは仕事がら、やや日常のリアリティが普通じゃない部分もあるため、さて何を接点に話したものかと、事前に軽い緊張感があったりもしたのだが、当時からルーズなわがまま坊ちゃんキャラだったヤツはドタキャン、律義なお人好しも客先のクレーム対応でキャンセルだったりと、欠席者を含め、それぞれに多少くたびれたものの、相変わらずの感が強くてひとまず安心。
というか、大学時代と同じく、普段からの友人とは今更目新しい話題も無く、他の連中とははじめから日々の実感のリアリティや興味の在り方に距離があり過ぎて、あえて語り合うこともなく、たわいのあったりなかったりの近況など互いに聞き流しつつ、ほどほどに気安い安心感と賑やかなほろ酔い加減の中で過ごす。


2次会はカラオケ。
しがらみや気遣いのない集まりということもあって、それぞれの選曲を聴いていると、どの時期の過去に愛着があったり、現在の自分に繋がる原形を見ているのかがわかるような気がする。あるいは、今も生々しく、時代の変転に追いすがっていたりとか。
俺も、ショーケンの「ぐでんぐでん」や、ガンバの冒険のエンディング曲「冒険者たちのバラード」、「座頭市」、ダウンタウンブギウギバンドの「身も心も」、「宇宙刑事ギャバン」(名曲!)など、普段の定番を歌った。


3流私大、それもバブル崩壊直後卒業組らしく、それぞれに転職を繰り返したり、会社の方が吸収合併されたりなど、浮き草稼業の俺に限らず、とうてい安定、盤石とは言い難そうだったが、そうした諸々も含めて、それぞれに「らしい」場所に収まってるな、というのが、良くも悪くも未だどこかモラトリアムを引きずりつつ燻っている零細自由業者の、取りあえずの感想。


その後、同居人の母上と小学生の妹が遊びに来ているため、健康ランドへの宿泊組を見送って帰宅。
狭いところにいつもの倍の人数がひしめいているとさすがに慌ただしいが、この騒がしくどたばたと時間が過ぎていく感じに、かえって普段にないおおらかな安心を感じる。あまり、いろなことを気にしない(気にしていると意識しない)状態に、開放感がある。そういや魚雷氏も、嫁さんの田舎へ行くと、普段の自分の個人主義ぶりがあほらしくなるって言ってたな。かといって、生活の根本を改めるわけにもいかない、業深い我々なんだが。