21日追記 上を書いた後につらつら考えたこと

●キャストについて付け加えるなら、能年さんもハルヤマ役の彼も頑張ってはいたけど、やはり思春期の不安定で性急な切実さを描くにはマイルドだし、年齢的にも落ち着き過ぎていたと思う。


●今だったら、日常に煮詰まった時のオルタナティブが、暴走族になる代わりに、日常に手を掛けることで大切に生き直したり、敢えて田舎暮らしをしたり、逆にオタクになったりすることだろう。前者は便利が贅沢だった当時とは逆の発想だし、オタクはまだいろんな意味でハードル高かった。


●社会の問題って、世の中が上り調子で勢い余っちゃったか、或いは下り坂で人間が衰弱しているかに大別できる気がするけど、80年代のあの頃って両者のはざかいの飽和点の鳥羽口だった。だから、安全に距離のとれるノスタルジーにならない。暴走族が繊細とか、居心地悪いんだろうな。