2004-01-01から1ヶ月間の記事一覧

昨夜は荻原魚雷さんと今年最初の会食。

魚雷さんは今、書評のメルマガhttp://www.aguni.com/hon/review/に彼の最も敬愛する作家の一人である古山高麗雄さんの全著作レビューを連載中なのだけれど、その話から、古山さんと『戦艦大和の最期』の吉田満さんの文学的交流の話になった。 戦時中、海軍士…

生きている場所が違えば、「現実」も違う(歴史は単線じゃない)

今夜は、骸吉君や、以前彼が運営していた浅羽通明氏の支援サイト「見えない大学本舗電脳分校」周辺の人達との新年会だった。 そこで、骸吉君の日記での、呉智英氏やその読者についてのやりとりhttp://d.hatena.ne.jp/gaikichi/20031220についての話に、少し…

80年代末、本当の意味でバンドブームの「ダサイ等身大」を色あせさせてしまったのは、

商業主義よりも、渋谷系の豊かな洗練とスタイルだった。 自分にとっての憧れやリアリティが目の前の現実とずれてしまった時、それでも自分の納得を誤魔化さず貫き、模索し続けようとする信仰の名前が、我々にとっての、そしてアイデン&ティティで描かれる「…

アイデン&ティティ(田口トモロヲ監督)を観た。

共同体への適応や成り上がりにきっぱりとまい進するだけのハングリーさもなく、あらゆることに穏当な距離を取れるだけの豊かさによる余裕も無い。ロックを音楽としてだけでなく、アイデンティティの別名として目指した世代としては、他人事として距離を取れ…

最後に気になった点。

しかしながら、こうした四方田氏にして尚、「思想」や「文学」が絶対的なものとしての意味と威厳を残していて、それに携わる者が「選ばれた者」「前衛」としての矜持を持っていた時代とその終わりを体感した自身の体験を「絶対視」しすぎているように俺には…

「本当のこと」が無くなったということは、つまり神であれ思想であれ「自分」より大きなものを信じ、畏れる気持ちが無くなった、ということだろう。

人間、誰しもある年になれば、どうしても守らなければならない秘密というのはあるわけで、「本当のことはもうない」という言い方自体が、僕は文学的なレトリックだと思います。 日本のフラットな中産階級の中では一時的に見えなくなったと言えるかもしれませ…

新潮2月号 四方田犬彦、坪内祐三の対談『1968と1972』を読む

90年代前半、四方田氏の「SPA!」の連載や「ガロ」の日記を愛読していて、知的好奇心の窓口としてかなり影響を受けていたが、今回も好奇心を刺激される雑誌的煽りセンス満載の内容。 68年当時、現代詩が若者にとって最も切実な文学だったことは、我々世代の多…

旅先にて覚え書き

同居人の実家詣を兼ね、北海道旅行中。 自由業は基本的に年中無休、オンとオフの区切りの付き難いのがストレスの種なのだが、旅に出ると半ば強制的に情報がカットされるのが助かる。ネットも最低限の連絡以外ほとんど開かなかったので、この日記もしばらく滞…

バブルガムナイト2 22日(日)に日程変更!

他は上記通りです。 お間違えの無いよう、よろしくお願いいたします。

と、いうわけで、『バブルガムナイトvol.2』開催決定!

2月14日(sat) 高円寺ROCK YA! DJ サカイユン(wrinkles) ナミキエミ(wrinkles) ばくはつ五郎(線引き屋) スズキマサル(マモル&デイビス 、ペリカンオーバードライブ) 詳細は追って、ここか線引き屋HPで告知します。 乞う、ご期待!

「あたしが結局どんな人間かと考えてみると、結局行きたいところに行く人間ってことしか残らない」

と本人ものたまっているけれど、他人事ながら正直かなり心配だ。 こちらも、ぼうふら自由業生活をやってる身で他人をとやかく言えた義理ではないのだけれど、基本的には神経の細い出不精で、消去法的な帰結としてしっかり納得の出来ることにしか動けないしは…

バブルガムナイトというイベントをやっている

(といってもまだ一回やったキリだけど...)友人のサカイユンが、サッカー観戦旅行に1年間ほどスペインに行くことになった。 資金作りのため、ここ数ヶ月、遊び人体質のヤツにはかつて見られなかったほど根詰めてバイトに励み、100万ちょっとくらいの蓄えは…

TBSドラマ『向田邦子の恋文』

こちらは、やたらともったいぶるだけもったいぶってみせて、実は何もありませんでした、という印象(敢えて言えば、底の浅いスキャンダリズムと大仰なミーハー根性)。久世光彦って、昔からずーっとこうだな。逆に言えばそれだけでここまで凌ぎきっちゃうツ…

『GO』(行定勲監督)

なんというか、肝心なことを迂回するために、不自然に明るく振る舞ったり、深刻になったりで忙しい映画だったなあ、という印象。 宮藤官九郎の脚本にしばしば感じることなのだけれど、自分の中でクリアされていないことを、巧みに先回りしながら「いやあ、わ…

正月いろいろ

暮れから持ち越していた仕事を前に、半分酔っ払った頭でのらくらしつつ、逃避気味に最近録画した映画を観てたりしていたら、だらだらと正月が過ぎて行ってしまった。

これと対称的な意味で印象深かったのは、吉田vsホイス戦。

ホイス、最初の金的まで全部計算ずくだったとは言わないが、そう思わせるくらいの勝ちへの執着と、絡み付くようにねちっこいファイトスタイル。 だれもがなんちゃってベビーフェイスになりたがる今、このヒールとしてのキャラ立ちと根性はあっぱれ。 結果的…

しかし、センチメンタルなことを言っておはずかしいのだが、

曙の試合は見ててキツかった。だいたいの予想はついていたけれど、異国の伝統芸能の世界で横綱にまでのぼりつめた男が、キメ手を全く持たない不利な戦いに、一時の見世物的さらし者を覚悟で臨まなければならないほど追い込まれた原因は、一体何だったのだろ…

謹賀新年

本年もよろしくお願いします。 大晦日は大学時代の友人達と3人で、ここのところ恒例になっている猪木祭をテレビ観戦。おそらくおおかたのみなさんと同じく、今年はK1、プライドと合わせてぱちぱちザッピング。